Ask Sun Tzu

状況 · 交渉

共同経営者がもっと株式を求めてきたらどう話すか

共同経営者が株式の追加を求めてきたら、まず欲しいのが承認か、支配権か、収益かを見分け、一括で株を渡す代わりに段階的ベスティング、動的調整、利益配分で応える。

まず結論

共同経営者が株式を増やせと言うとき、問題は決して数字だけではない。欲しいのは貢献への承認か、意思決定への支配権か、将来の収益の配分か。三つはまったく別の解き方に対応する。

判断の順序はこうだ。相手の貢献は本当に変わったか、現在の配分はもう実際の投入を反映していないか、株式以外に相手の要求を満たせるものはあるか。

正しいやり方は、一括で株を渡すことを条件つきの構造に置き換えることだ。段階的なベスティング、マイルストーンに連動した動的調整、あるいは株式そのものの代わりに配当やオプションを使う。

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よくある間違い

  1. 事を収めるために株を渡す

    渡した株は戻らず、対立の根は解決されていない。

  2. 株式を唯一の通貨だと思う

    相手が欲しいのは発言権や収入かもしれないのに、株式で正面から押し合っている。

  3. 話を先送りする

    共同経営者の要求は放置するほど感情が重くなり、口論になったときには理性的に交渉する余地がない。

  4. 書面にしない

    口頭で約束した調整は一年後にお互いの記憶が食い違い、新しい対立になる。

動く前に確認する三つのこと

  1. 相手の本当の要求

    株式を動かさないなら何があれば公平だと感じるか、と一つ聞く。答えが、承認か、支配か、金かを教えてくれる。

  2. 貢献の変化

    この一年で双方が何を投入し、どんなリスクを負ったか。配分が本当に不公平なら、早く直すほうが遅く直すより安い。

  3. 支配権の境界

    株を渡した後で意思決定の構造は変わるか、誰かが重要な比率を越えないか。これは株式そのものより重要だ。

孫子なら何を先に見るか

『孫子』九地篇

舟を同じくして済る

孫子は、呉の人と越の人でも同じ舟で嵐に遭えば左右の手のように助け合うと言う。共同経営者の問題は誰がいくら取るかではなく、舟が転覆するかどうかだ。交渉ではまず双方がまだ同じ舟に乗っていることを確かめ、それから分け方を話す。

三つの局面、三つの進め方

  1. 相手の貢献が本当に明らかに増えた

    認め、段階的なベスティングで調整する。追加の株式は今後二年から四年で段階的に確定させ、貢献が続いてはじめて手に入るようにする。

  2. 相手が本当に欲しいのは発言権

    株式は動かさず、意思決定の仕組みを変える。どの事項に全員一致が必要で、どれを各自が担当するかを定め、株式ではなくルールで権限を配分する。

  3. 相手が欲しいのは当面の収入

    配当比率や賞与プールで解決し、株式は変えない。収入の問題は収入の道具で解き、所有権の道具では解かない。

アプリではこう進める

軍師はまず状況を聞き、判断と最初にやることを示す
軍師はまず状況を聞き、判断と最初にやることを示す
双方の条件を並べて推演し、結論が変わるかを見る
双方の条件を並べて推演し、結論が変わるかを見る
今日は一つだけ進める。観察する合図つき
今日は一つだけ進める。観察する合図つき
  1. 共同経営者の要求、現在の株式構成、この一年の双方の投入、そしてあなたが懸念する支配権の問題を軍師に伝える。

  2. 軍師はまず承認・支配・収益の三つの要求を分け、それぞれに対応する非株式の解法と条件つきの株式の解法を並べる。

  3. 終わるとアクションカードが一枚できる。次の話し合いで聞くべき一つの問い、あなたが受け入れられる構造、そしてどの合図が出たら第三者を入れるべきかという止血ラインだ。

このページは判断の順序だけを扱います。あなた自身の状況、相手、資源は、アプリで軍師と一緒に推演します。

アプリで自分の状況を推演する

よくある質問

  1. 株式を増やさなければ抜けると言われた。どうするか。

    まず相手が抜ける本当のコストとあなたの代替案を確かめる。本当に代えが利かないなら条件つきの調整を話す。離脱を圧力に使っているなら、先に離脱の仕組みを明確にし、それから株式を話す。

  2. 株式の調整は一括か、段階的か。

    段階的に。一括は過去への報酬で、段階的なものは将来への約束だ。共同経営に必要なのは後者だ。

  3. 外部の顧問や弁護士を入れるべきか。

    株式の変更に関わるなら入れる。株主間契約、ベスティング条項、買戻しの仕組みは専門的な文書を要し、口頭の約束は対立が生じたときに何の効力もない。

  4. 相手の要求が不合理だと思う。はっきり断るべきか。

    すぐには断らず、なぜ今の配分を不公平だと感じるのかを先に聞く。不合理な要求の多くの裏には合理的な不満があり、その不満を解くほうが要求を断るより安い。

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この記事の範囲

このページは判断の順序を扱うもので、法律・税務・財務の助言ではない。株式の変更、ベスティング条項、買戻しの仕組みは、資格のある弁護士と財務アドバイザーが起草・確認すること。